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【 第41号 】 02/22/2006

おはようございます!
【 Sax-Fan サックス・ファン 】 の瀬尾です。

「理論編の続き、まだですか?」と、
何人かの方からメールを頂いています。

(汗)

もう少し、お待ち下さい。

今、あることをやっていまして、
理論編のページを作るところまで、
まだできていません。

なので、もう少しお時間を頂けないでしょうか?

(サックス・ファンの読者の方々、
本当に勉強熱心で、
発行者の私としましても、嬉しい限りです。
ありがとうございます!!)

ということで、
あと数回、
(えっ、そんなに待たせるの?
・・・・・ごめんなさい。)
違う話題でいきます。

プロになる -1-

このメルマガの読者の方の中には、
プロになると決意されていらっしゃる方や、
プロになりたいと、希望を持たれていらっしゃる方も、
おありでしょう。

そこで、
「プロになる」ということに関連したことを、
書いていこうと思います。

私が、「プロになるぞ!」と決意したのが、
中学2年生の終わりの頃。
(詳しくは、バックナンバーをご覧下さい。)
楽器を始めて、1年経つ頃です。

楽器を始めて1年といえば、
技術的にはたいしたことありません。

ですが、決意したのです。

あなたならどうですか?
「技術もまだ身に付いてないし・・・」
「自分の才能に自信ないし・・・」
etc......

私はこのようなことを考えたことありません!
私にとってどうでもいいことだからです。

技術は、練習すればいいこと。
才能だって、同じ。

「プロ」と呼ばれている人も「人間」。
私も、「人間」。

「同じ人間で、できないことはない。」
これに近い感覚です。

「プロ」と呼ばれている人は、
スゴイ量の練習をこなしてきてるんです。

いきなり「プロ」になったわけではありません。

そこをたどれば、
何か見えるはずです。

私にとって大事だったのは、
『やらずにいることの後悔。』
これだけなんです。
これだけはイヤです。

先のことなんて判りません。
うまくいかなかった時のこと、
それを今から考えていても仕方ないし、
やらなければ何も始まらない、
言い換えれば、
『やらなければ、「成功も失敗もない」』
ということです。

「馬鹿と天才は紙一重」
という言葉があります。

ということは、
「馬鹿」の反意語が「天才」ではない
ということ。

「馬鹿」や「天才」の反意語、
対極にあるものは、
「何もしないで、普通でいること。」
じゃないかと。

「音楽馬鹿」「ジャズ馬鹿」
「サックス馬鹿」

限りなく天才に近い「馬鹿」。
そこにたどり着いてもいいじゃない。

真剣な馬鹿。

「馬鹿」と「天才」を隔てるもの。
そこが『臨界点』だと思います。

一所懸命にやって、
仮に失敗したとしても、
一所懸命やってきたことで、
人生に対して得るものはあるはず。

失敗=0やマイナス ではないはず。
「経験値」は残っています。

情熱を持ち続け、
やり続けていくこと。
その覚悟を決める。

そして、凡人である私が、
プロになるために必要なこととは、
「プロの脳みそを自分に移植する。」
そういった思考法です。

とにかく色々なものを、
貪欲に吸収し、
プロという意識を持つこと。

ここが大事だと思ったんです。

サックスを始めたのが中2。
ブラスバンド部の所属からです。

同級生より1年遅れているわけで、
同じようにやっていたのでは、
皆に迷惑を掛けるだけ。

だから、迷惑を掛けないために、
人より一杯練習し、吸収し。

でも、使える「時間」は同じ。

そのプロセスを短縮できるのは、
合理的に吸収していくための
「思考法」じゃないかという、
発想を得ました。

そして、
その年の秋の「文化発表会」。

私は、ソロをとりました。

音楽の授業が嫌いで、
サボって教室にいなかった生徒が、です。

後で知った話ですが、
(しかも高校も卒業した後です。)
この時、音楽の先生は泣いていたそうです。
(ブラバンの顧問は、国語の先生です。)

「あの子が、ちゃんと音楽やってる」って。
それが嬉しくって。
ずっと泣いていたそうです。
(先生、すみませんでした。)

サックスを始めて7ヶ月経たないのに
ソロをとれたこと、
才能があったからだなんて、
誤解しないで下さいね。

メンバーみんなに迷惑を掛けないために、
やるべきことをやっただけです。

全ては、
「思考法」と「練習」なんです。

何より、
チャーリー・パーカーを知り、
ビ・バップ、ハード・バップというジャズを知って、
「情熱」を持てたからなんです。

情熱を持てたからこそ、
一所懸命、練習ができた。

そういうことなんですね。

情熱を持ち続けることができる。
そういった、
一点の曇りすらない自信と、
そのためなら、
何でもできると覚悟ができた時に、
『プロになる』という、
決意ができるのではないでしょうか。

ジャズを知り、
そして色々と勉強する中で、
ジャズの歴史に関しても勉強しました。

『人種差別』という問題を、
具体的に知りました。

壮絶なことが、
行われていたのです。

中2という、多感な時期に、
それは、
とてもとてもショッキングなことでした。
涙しました。

同じ人間なのに・・・。

どうして?
なぜそんなことをするの?

そのことが、なぜだか
くやしくてくやしくて・・・。

涙が止まりませんでした。

神戸は、土地柄、
当たり前に、
外国の方がいっぱいいます。

だから余計に、
身近なこととして
捉えられたのかもしれません。

このことが、
私自身、
人生を考えるきっかけとなりました。

五体満足。

これは、プレゼントされたものなんだ。

当たり前のように思ってたけど、
ここにこうやって生きていること、
そのものが大事なことなんだと、
気付かされました。

全部の指を使い、体を使いする、
サックス。

これを与えて下さったことにも、
ジャズを知るキッカケとなったことにも、
全てのことに対して感謝、なのです。

だから、
それら与えて下さったものを生かそう、と、
プロへの決意となったのです。

 〜 続く。。。

◆ Enjoy Music ◆

ちょっと本を!

左の本文を 書いている時に、
その頃読んだ本を
思い出したので、
書いておきます。

ジャズ・カントリー
Nat Hentoff(著)
木島 始(訳)

という本なのですが、
これ、お薦めです!

トランペットに夢中な
白人青年が、
ニューヨークの
ジャズメンの世界に
飛び込んでいった話
なのですが、
夢と葛藤を描いた、
「最高の青春小説」
といわれた本です。

本屋で、
タイトルを見つけ、
何気なく買った本です。

読み始めると、
私が、ちょうど
同じような時期
だったこともあり、
一気に
読んでしまいました。

今、手元にないので、
記憶を元に、内容を
ちょっと書いておきます。

憧れの
ジャズ・ミュージシャンを
聴きに、毎日、
ダウンタウンの
ジャズ・バーに
行ってたのですが、
次第に彼らと仲良くなり、
自分もジャズの世界で
生きて行きたいと
思いだすんですね。

でも、
自分は白人。
黒人の音楽である
ジャズの世界に
入っていけるだろうか。

1950年代の
人種差別の問題と、
10代の、
将来の夢とその現実、
・・・・。

大学へ進学するのか、
ジャズの世界へ
入って行くのか。

気持ちは、
ジャズ・ミュージシャンの
道へ進むことを
望んでいる。

現実は、
人種差別もあり、
・・・・・・。

色々考えると、
やはり、
大学進学だろうか。

・・・・・。

そういった感じで、
ストーリーが
進んで行きます。

白人が、
黒人に対して行っていた
人種差別が、
ジャズの世界に入りたい
白人からすると、
逆に色々と
悩むことになるんです。

学生の方には、
是非とも
読んで欲しい本です!

ジャズに興味のない人
でも、
これは読んで欲しい
ですね。

進路について
悩んでいる人には、
こういった本も
いいかもしれません。



ちなみに、この著者、
ジャズ評論家なんですが、
「スタイル」ではなく、
ジャズの精神論的
評論を書いていた人です。

もう一つ思い出した!

山下洋輔という、
フリー・ジャズの
ピアニストを、
ご存知でしょうか?

今まで、一杯
色んな曲を書いていますが、
その中で、
ユニークなものを。

古い作品ですが、
まずはこれから。

山下洋輔氏本人の作
ではありませんが、昔、
トリオ等でやっていた
ドラマーの一人、
小山彰太氏の作品。

「円周率」
ミュージシャンの符丁に、
金額を、
1=C(ツェー)
2=D(デー)
3=E(エー)



と表すのがありますが、
その発想で、
小数点以下40位までを、
音符に置き換えた曲が
あります。

イントロも、
ドラムの、
タタタン・タン・タタタタ
という、3.14のリズムから
始まります。

これ以降、
新聞で2、3度、
中学の先生や、他の方が
円周率を曲にしたというのを
見ましたが、
ずっと以前に、
レコーディング
されているのです。

「寿限無」
(じゅげむ)


落語の「寿限無」
ご存知でしょうか?

生まれた子に、
めでたい名前を
付けたいということで、
縁起のいい名前を
紹介してもらっていたら、
どんどん長い名前になった、
という噺です。

めでたい長い名前にしたい
という風に、
話が進むパターンの
噺もあります。

姓は「杉田」
というのですが、
名が、
「寿限無寿限無
五劫の擦り切れ
海砂利水魚の
水行末雲来末風来末
食う寝るところに
住むところ
やぶら小路ぶら小路
パイポパイポパイポの
シューリンガン、
シューリンガンの
グーリンダイ、
グーリンダイの
ポンポコピーの
ポンポコナーの
長久命の長助」。

この言葉のリズムを基に、
山下洋輔氏が書いた曲です。

「ピカソ」
長名シリーズ第2弾。

ピカソの正式な名前、
長いって知ってました?

Pablo Diego Jose
Francisco de
Paulo Joan Nepomuleno
Maria de los Remedios
Cipriano Santisima
Trinidad Ruiz y Picasso

ピカソは、
スペインの人なんで、
実際は、e の上に、
チョンが付いてたりします。

読むと、
「パブロ・ディエゴ・ホセ
・フランシスコ・デ
・パウラ・ファン
・ネポムセノ・マリア
・デ・ロス・レメディオス
・シプリアーノ・デ・ラ
・サンテシマ・トリニダット
・ルイス・イ・ピカソ」
となります。

これも、曲にしました!

ただ、ピカソの名前、
諸説あるみたいですね。

山下洋輔氏が書いた曲は、
上のものなのですが、
他に、
Pablo Diego Jose
Francisco de
Paula Juan Nepomuceno
Crispin
Crispiniano de la
Santisima Trinidad
Ruiz
Blasco Picasso y Lopez
というのもありました。

ピカソ本人も、
覚えていなかった(?)
という噂も・・・。

その他、
ドイツの学者であり、
音楽家である、
アデルハルトロイデンガー
という人と作っている
アルバムがありますが、
その中の、
「グリーンウェイブ」
という曲は、
「音楽を時系列と捉え、
最大の盛り上がりを、
黄金分割の地点に置く」
という手法で書いています。

誤解のないように
書いておきますが、
何も、こういった、
奇をてらったような
作品ばかりではありません。

かっこいい曲、
一杯書いてある中の、
極々一部ですから。

これらの曲自体も、
よくできていますよ。

(残念ながら、
どれも音源が
見当たりませんでした。)

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編集後記

ちょっと重たい編集後記となりますが、
どうしても読んで欲しいので、書いておきます。

ビリー・ホリデイが唄った、『奇妙な果実』の歌詞の訳です。

南部の木々に奇妙な果実がむごたらしくぶらさがっている
その葉は血に染まり、根元にまで血潮はしたたり落ちている
黒い遺体は南部の微風に揺れそよぎ、
まるでポプラの木から垂れさがっている奇妙な果実のようだ
美しい南部の田園風景の中に思いもかけずみられる
腫れあがった眼や苦痛にゆがんだ口、
そして甘く新鮮に漂う木蓮の香りも、突然肉が焦げる匂いとなる
群がるカラスにその実をついばまれた果実に雨は降り注ぐ
風になぶられ、太陽に腐り、遂に朽ち落ちる果実
奇妙な、むごい果実がここにある


ルイス・アレンという詩人の書いたものなのですが、
ビリー・ホリデイは、この詩に心を揺さぶられ、
曲をつけて唄ったのです。

リンチによって殺された黒人が木につるされている、
そんな南部の悲惨な風景を歌ったものです。

1939年、ビリー・ホリデイ 24才。
強烈な人種差別の時代の真っ只中で唄った歌、
魂の叫びでした。

Billie Holiday 奇妙な果実
ビリー・ホリデイ Billie Holiday 『奇妙な果実』

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